特別な今日と毎日


明日は入園式。大げさだけど、今日は息子と過ごす最後の平日だった。

どろんこ遊びして、洗濯物一緒に干して。桜がちょうどよく咲いているので、昼ごはんの後に散歩でもと思ったけれど、息子はお昼寝してしまった。起きたら寒くて散歩はやめて、オヤツにホットケーキを焼いたけれどベーキングパウダーを入れ忘れるうっかり。遊ぶ合間にミシンをかけたり、ご飯もテキトーで写真に残すようなものでもなく、お風呂もゆっくり、寝るのが予定より遅くなり…だいたいいつもどおりの1日。
だけど、完全に息子と私のペースだけで流れ続けた毎日は今日で最後。

寝る前に今までいつもママといてくれてありがとうと話をした。

うまれてから約4年、ほぼ毎日一緒にいた。そばで1番に私が成長を見てこられた。息子も同じく、私が母となった瞬間からずっと私を見てきた。ビンボーしてでも譲れない4年間。ぜったい自分の手で、という思いを守ってくれた夫に感謝している。

もしかしたら、妊娠中に震災で自分の身に起こったことや、他の方々の体験がこう思わせてくれたのは大きいかもしれない。人はいつ居なくなるかわからない。初めて責任とか命のこととか本気で考えた。

平日は ほぼ母子家庭のような状態で、夫はほとんど息子が寝てからの帰宅。今まで息子にとって私との日々が全てで、よく私に飽きることがないと感心するほど頼ってくれた。対して私はふたりきりで過ごす毎日に息が詰まりそうになることもたくさんあった。テキトー主婦なりに家事もしながらとなると、しっかり向きあって遊ぶ時間を取るのも面倒になったりしたこともあった。息子の自我が強くなってきた頃から、私は辛い時はガマンせず息子の前でも涙を流すようになった。理不尽に怒ることもあった。見てない所で泣いたほうがよかったのかわからないけど、それよりもたっぷり笑って、話をする時間のほうがはるかに多いからまぁいいか、我が家は素直に感情を出して行こうと勝手に決めた。そんな私のもとでも息子はいろんなことができるようになった。一生のうちこんなふうに過ごせる4年間はお互いないだろう、なんて特別でかけがえのないことか。今私が死んだら息子は母の記憶などなくなるのだろう、それでも無意識の中に何かを残せるんではないかと思えるくらい、一緒にいた。今度からは新しい世界に飛び出すんかぁ。そう思うと勝手なもので、寂しくて 可愛くて この1週間は苛立つこともなかった。

この4年間、息子の成長とともに私の中でいろんなものの価値が変わった。
本当に大げさだけれど、我が家の新しい生活がはじまる大きな節目の今日であった。


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